地下鉄のPM2.5 測定について

PM2.5とは

図左:粒子サイズと人髪の比較(出典:EPA)
図右:粒子サイズと呼吸器への沈着(出典:国立環境研究所)

粒径2.5 μm以下の浮遊粒子がPM2.5(微小粒子状物質)と呼ばれる。
PM2.5は粒径が小さいため、肺の奥に侵入しやすい

図 :PM2.5の組成 平成26年度 一般環境(出展:環境省)

PM2.5には、様々な成分の粒子が含まれている。
炭素成分(有機、無機)、無機イオン成分、無機元素

日本のPM2.5 環境基準 2009年9月9日~

微小粒子状物質に係る環境基準は、次のとおりとする。

1.1年平均値が 15μg/m3以下であり、かつ、1日平均値が35 μg/m3以下であること。
2.1の環境基準は、微小粒子状物質による大気の汚染の状況を的確に把握することができると認められる場所において、濾過捕集による質量濃度測定方法
  又はこの方法によって測定された質量濃度と等価な値が得られると認められる自動測定機による方法により測定した場合における測定値によるものとする。

環境基準値は質量濃度で定められており、国や自治体による常時モニタリングが行われているが、以下の成分分析も捕集法とともにマニュアルが公開され、調査が推進されている。

・炭素成分 (OC:有機炭素、EC:無機炭素)
・イオン成分( SO42-、NO3、Cl 、NH4+、Na+、Ca2+、Mg2+、K+
・無機元素 (Na、Al、K、Ca 、Sc、V、Cr 、Fe、Ni、Zn、As 、Sb、Pb)
     (※推奨:Si、Ti、Mn、Co、Cu、Se、Rb、Mo、Cs、Ba 、La、Ce、Sm、Hf 、W、Ta、Th)
・その他:多環芳香族炭化水素、水溶性有機炭素、レボグルコサン、ガス成分

地下鉄で高濃度PM2.5

(出典:日本経済新聞 夕刊 (2018年11月16日))

• 慶応義塾大学・奥田准教授のグループが国内で初めて調査を行った。
• ホームにて、最大で地上の5倍ほどのPM2.5濃度が観測された。
• 早朝から通勤ラッシュ時間帯にかけてと高い濃度
(平均:120μg/m3)。
• 電車のブレーキ時に発生されるブレーキ粉塵が由来と推察された。
• これらの結果はニュース(NHKなど)や新聞(日経新聞など)にて、大々的に報道された。

国外での調査(地下鉄PM10及びPM2.5濃度)

出典: http://improve-life.eu/

国外動向 Improveプロジェクト

• IMPROVE (Implementing Methodologies and Practices to Reduceair pollution Of the subway enVironmEnt)
• 地下鉄内の空気質改善を目的に立ち上げられたEUのプロジェクト
• バルセロナ・メトロなどで調査を実施

国外動向 Improveプロジェクト

• PM2.5/PM10濃度計測のみならず、発生源の特定のため成分分析も行った。

製品一覧 PM2.5濃度計(モニター)

PM2.5自動濃度測定装置(β線吸収法)
・環境省による自動測定機の等価性評価試験において等価性が認証された
・USEPAにおいてもPM10及びPM2.5で等価性が認証された
・定点観測に用いられ、365日24時間の濃度モニターが可能

ファイン ダストモニターFidas Frog
・PM1、PM2.5、PM4、PM10、TSPを同時に測定
・個数濃度も同時測定
・画面(タブレット)を取り外しての遠隔操作が可能
  ※カメラ機能も使用可
・外気温湿度、大気圧も同時測定

(写真上)エアロゾルモニターDustTrakⅡ8530/8532
・PM2.5を簡単に精度良く計測
・インレット部の付け替えでPM1、PM4PM10、TSPの測定も可能

(写真下)エアロゾルモニターDustTrakⅡ DRX8533/8534
・8530/8532の上位機種
・PM1、PM2.5、PM4、PM10、TSPを同時に測定

 

(写真上)PM2.5濃度センサー IPM2.5
・PM2.5を簡易計測
・画面カラーと濃度が連動する為、瞬間的に濃度レベルの把握が可能
  ※WHO基準表示

(写真下)電子式粒子センサー DePS
・粒子の個数、重量およびLDSA濃度をリアルタイム計測
  (LDSA:肺沈着表面積)
・メンテナンスフリー
・OEMモデル有り

製品一覧 サンプラー(濾過捕集装置)

PM2.5標準測定法 FRMサンプラー2000/2025

・PM2.5質量濃度や成分測定用の捕集に最適
・簡易測定モニターの係数設定時のリファレンス機としても最適
・フィルタ16枚自動交換機能付モデルあり
・PM10&PM2.5同時捕集モデルあり
・吸引流量は16.7 L/min

ハイボリュームサンプラー DHA80

・PM2.5微量成分の捕集に最適
・フィルタ15枚自動交換機能
・捕集後フィルタの冷蔵保存可能
・イーサネット通信による遠隔監視や制御が可能。
・吸引流量は100~1000 L/min
・非常に静かな運転音
・PM2.5やPM10捕集も可能

各種フィルタ
[PTEFフィルタ]

サポートリング付は取扱が非常に容易
下記成分の測定に最適
・質量濃度
・イオン成分
・無機元素

[石英繊維フィルタ]
下記成分の測定に最適
・炭素成分
・イオン成分
サイズバリエーション豊富

他サンプラー
1.MCIサンプラー
  小型のPM2.5サンプラー。成分分析用に。

2.アンダーセンサンプラー
  0.43~11 μmのPMを8段階に分級して捕集。

3.ナノ粒子サンプラー
  0.01 μm~18 μmのPMを最大14段に分級して捕集

4.秤量環境チャンバー
  PM2.5 秤量空間に要求される温湿度を一定に制御

製品一覧 成分測定(分析装置・モニター)

炭素成分分析装置(熱分離・光学補正法)

環境省PM2.5成分分析ガイドライン炭素成分分析法に準拠
・炭素成分を有機炭素(OC)&無機炭素(EC)に分離して定量
・サンプラーで石英繊維フィルタに捕集した試料フィルタを専用ツールで
切抜き、分析
・使用ガス流量の自動調整機能付き
・オプションで36枚の試料フィルタ分析を自動化可能
・連続モニターモデルあり。1時間毎の濃度を1カ月程度連続測定可能。

ハンディブラックカーボンモニター

・空気中ブラックカーボン濃度を連続測定(測定波長:880 nm)
・カーボンブラシの摩耗測定に最適
・1秒~300秒毎にデータ記録可能
・軽量、小型 (280 g)
・バッテリー駆動。24時間程度、モバイル利用可能
・AC100Vでも駆動可の為、24時間以上の測定にも対応

ハンディ 5波長カーボンモニター

・空気中ブラックカーボン、有機エアロゾル濃度を連続測定
 (測定波長:375/ 470/ 528/ 625/ 880 nm)
・カーボンブラシの摩耗粉や、タバコ煙などの測定に最適
・1秒~300秒毎にデータ記録可能
・軽量、小型 (400 g)
・バッテリー駆動。24時間程度、モバイル利用可能
・AC100Vでも駆動可の為、24時間以上の測定にも対応
・2週間以上の連続測定可能

イオン・ガス成分モニター

・浮遊粒子やガスの成分を連続モニター
 陰イオン:NO2、SO42-、NO3、F、Cl
 陽イオン:NH4+、Na+、Ca2+、Mg2+、K+,
 酸性ガス: SO2、HCl、HNO3
 塩基ガス: NH3
・1時間毎のデータを取得可能
・検出器にはイオンクロマトグラフを使用し精度の高い分析値を得られる

製品一覧 粒径分布・粒子個数モニター

■粒径分布■


NanoScan SMPS 3910
・対象粒径 0.01 ~ 0.42 μm、13チャンネル
・粒径分布測定(1分間)と特定サイズのナノ粒子個数
 濃度測定(1秒間)の2モード
・放射線源不要


OPS 3330
・対象粒径 0.3 ~ 10 μm、16チャンネル
・一般大気~高濃度用のパーティクルカウンター
・フィルターに捕集した粒子の秤量、化学分析が可能


APS 3321
・対象粒径 0.5 ~ 20 μm、52チャンネル
・空気動力学径をリアルタイムに測定
・粒子の散乱光も同時に計測

■個数濃度■


CPC 3007
・対象粒径 0.01 ~ 1 μm
・本体重量1.7 kgのハンディタイプ

MAGIC WCPC
・対象粒径 0.005~2.5 μm
・水の内部循環により長時間測定が可能
・急な向きの変化や衝撃、振動に強い

PM2.5をはじめ、エアロゾル研究機器は東京ダイレックにご相談ください
※本資料はこちらをクリックしていただくとダウンロードできます

TEL: 03-5367-0891  mail: info@tokyo-dylec.co.jp

カタログダウンロード申込フォーム

下記フォームをご入力の上、資料をダウンロードください。 * は必須項目です。
※一週間内であれば再度ご入力の必要はございません。
お名前*
メールアドレス*
会社名*
役職名
電話番号
ご意見・ご要望
お申し込みありがとうございました。

カタログをダウンロードしています...
ダウンロードが始まらない場合は以下のリンクをクリックしてください。