マルチヒーティング希釈器 eDiluter Pro
希釈倍率調整可能なポータブル。2段エジェクタ式希釈システム。 サンプル圧の変動を監視し希釈倍率を一定制御
概要
Dekati®eDiluterProは、ポータブルな2段エジェクター式の希釈システムで希釈倍率は25~225倍の範囲で変更が可能です。eDiluterProの希釈パラメータは、本体のLCDディスプレイでモニタリングができ、コントローラノブを使用することで希釈エアー温度を微調整できます。eDiluterPro希釈後のサンプル流量は最大80L/minと高いため、Dekati機器を含め他の粒子計測装置で同時計測することも可能です。
eDiluter™Proの1段目の希釈空気は最高400℃まで加熱でき、サンプルガスを高温状態で希釈することで水分凝縮を防ぎます。また2段目の希釈器は常温空気で希釈します。従来と比べて穴径の大きなエジェクタノズルを使用していることから洗浄の頻度が減り、システム内部の粒子損失を最小限に抑えられます。本希釈システムは各パラメータをモニターするセンサや先進コントローラを装備しており、サンプル圧が変動しても設定した希釈倍率を一定に保ちます。
【関連機器】
【関連資料】
ブレーキエミッション計測における粒子計測器の紹介
特徴
- 次期欧州排ガスPN規制で検討されているSub23 nm(10 nm~)と現行規制23 nm~の同時計測に利用可能な希釈器
- 2段エジェクター式のポータブル希釈システム
- 600℃のサンプル温度まで対応(オプション品の仕様で上限1200℃まで対応)
- 希釈倍率及び希釈器温度を変更可能
- 希釈後のサンプル流量は最大80 L/min
- 計測器の流量に依存せず希釈倍率は一定
- サンプル圧が変動しても希釈倍率は一定
- 粒子ロスの少ない設計
- サンプリングラインやサンプルプローブを加熱するための2つの外部ヒーターをオプション品として用意
- オープンソース(操作コマンド)により、任意のターミナルソフトウエア※2から希釈倍率等の内部情報のロギング及びリモートコントロールが可能
- エンジン排ガスや固定発生源での希釈測定に最適
- メーカーで一台ごとに校正(校正証明書付)
応用例
- 軽量・小型のサンプル調整及び希釈
- 燃焼微粒子の希釈
- 安定した希釈倍率(インレット圧の変動に対応)
- CPC D50=23nmと10nmの2台同時計測によりSub23nm評価
仕様
希釈倍率 | 25~225倍(可変) |
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サンプル圧※1 | 以下の範囲で希釈倍率を一定に保つ 900-2200 mbar(常時モニタリング) ※7.0 bar(絶対圧)の希釈エアー供給時 ※一次希釈倍率の設定で変動 |
サンプル温度 | 上限600 ºC (高温用サンプルプローブ 最高1200 °Cまで) |
サンプル流量 | 4~10 L/min(希釈倍率による) |
希釈後サンプル流量 | 50~80 L/min |
希釈器温度(1段目) | 上限400 ºC まで加熱可能(可変) |
希釈エアー | 5.0 bar (絶対圧)以上/最大120 L/minの乾燥清浄圧縮空気が必要 推奨絶対圧7.0 bar |
対応規制 | UN/ECE-R83 (Rev.5)、UN/ECE-R49 (Rev.6)及び SAE AIR6241 (オプションのコンポーネントが別途必要) |
電源 | 110– 230 V 最大 600W (加熱時) 最大 2600W (2つの外部ヒーター使用時) |
寸法 | H205x W168 x D520 mm |
重量 | 7.3 kg |
希釈ステージの材質 | SUS, AISI 316 |
※仕様は予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。
※1 希釈エアーで5.0 bar(絶対圧)供給時の最大サンプル圧は以下
1600 mbar(1次希釈倍率 5)
1200 mbar(1次希釈倍率 10及び15)
※2 eDiluter™Proにターミナルソフトウエアは含まれません