室内空気の浮遊微小粒子測定の国際標準規格:ISO16000-34, 37に関連する計測機器のご紹介

背景 室内空気質(Indoor Air Quality: IAQ)

背景 PM2.5の大気環境基準

環境省:大気環境中の PM2.5 の状況 https://www.env.go.jp/council/07air-noise/y078-07/mat801.pdf
参議院:PM2.5をめぐる問題の経緯と今後の課題 http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2013pdf/20131001141.pdf
神奈川県:PM2.5の環境基準について http://www.pref.kanagawa.jp/docs/pf7/pm/p656058.html
*アジア経済ニュース:PM2.5の環境基準、日米並みに厳しく(2018.3.22) https://www.nna.jp/news/show/1740821


室内PM2.5→大気環境基準をそのままあてはめることはできない

背景 室内(建築物)環境基準

• 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(1970)
建築物環境衛生管理基準:「相対沈降径がおおむね10 マイクロメートル以下の浮遊粉じん」の量が0.15 mg/m3以下 → 現状、PM2.5に関する法的規制がない

PM2.5への関心の高まり


• 健康に焦点を当てた建築デザイン評価システム
WELL Building Standard™ (2014) → PM2.5のしきい値:15 μg/m3
• PM2.5測定、サンプリングのISO制定
ISO16000-34 (2018), -37 (2019)

ISO16000各パートの内容その1

日本規格協会 https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0070/index (2019)

ISO16000各パートの内容その2

日本規格協会 https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0070/index (2019)
※赤字箇所は日本語訳が異なる場合がございます。

ISO 16000-34:浮遊微小粒子の測定計画

室内空間
• 住居(リビング、寝室、仕事部屋、運動室、地下室、台所、風呂)
• 大気汚染に関する産業安全法の規制対象外の建物内の作業空間(事務所、小売店)
• 公共の建物(レストラン、劇場、映画館)
• 自動車・公共交通機関の乗客室(バス、電車、飛行機)


室内の粒子発生源

• たばこ、ロウソク、暖炉、線香
• 料理、掃除、絨毯の摩耗、家具・事務機器の使用
• 人・ペット(皮膚片・毛)、微生物(カビ・バクテリア)、花粉
• 揮発性有機物(VOC)による粒子生成
• 沈着粒子の再飛散

ISO 16000-34 6.2.3 Impactors

• 原理:慣性衝突による粒子分級
• 特性:基板上に捕集した粒子は粒径区間ごとに質量・化学分析可能
• 制限:粒子の跳ね返り・再飛散 グリスの塗布で化学分析が困難に

ISO 16000-34 6.2.4 Differential Mobility Analyzer (DMA)

• 原理:平衡帯電分布にしたエアロゾル粒子を電気移動度で分離
• 特性:凝縮粒子計数器(CPC)と組み合わせることで超微小粒子の粒径分布を測定可能
• 制限:多価帯電粒子の存在、拡散や荷電効率による粒子ロスを考慮した補正が必要

ISO 16000-34 6.2.7 Oscillating microbalance

• 原理:振動素子に粒子が沈着した際の振動数の変化で粒子質量を測定
• 特性:個数・体積濃度からの変換不要で質量を連続的・高感度に直接測定可能
• 制限:VOCの揮発、粒子の跳ね返り・再飛散、捕集ステージの清掃

ISO 16000-34 6.2.8 Beta radiation attenuation

• 原理:ベータ線(14C)が捕集フィルタを通過するときの減衰量から捕集粒子質量を測定
• 特性:ベータ線検出器の分解能が高く、少量の粒子捕集量でも信号が安定している
• 制限:検出下限値まで粒子を蓄積できない超微粒子の測定などには不向き

ISO 16000-34 6.2.10 Light scattering aerosol spectrometer

• 原理:粒子がレーザー光を通過する際の散乱光パルス波形から個数、粒径を測定
• 特性:連続的、高時間分解能な測定。下流でフィルタ捕集すれば組成分析も可能
• 制限:校正に用いる単分散・球形のラテックス粒子に対する光散乱等価径

ISO 16000-34 6.2.11 Time-of-flight spectrometer

• 原理:ノズルで加速された粒子の2本のビーム間の通過時間(TOF)から空気動力学径を測定
• 特性:リアルタイムで高サイズ分解能な測定
• 制限:0.5 μmより大きな粒子に対してのみ有効

ISO 16000-34 6.2.12 Condensation Particle Counter (CPC)

• 原理:小さな粒子表面に蒸気を凝縮させ、光学的に検出可能なサイズまで成長
• 特性:高時間分解能、低濃度でも高精度。フォトメトリックモードは精度は低いが高濃度に対応
• 制限:室内でアルコールのにおい、粗大粒子による詰り

ISO 16000-34 6.2.13 Faraday cup aerosol electrometer

• 原理:エアロゾル粒子の帯電量を計測
• 特性:粒子の密度や組成の影響が少ない拡散荷電方式
• 制限:帯電量は粒子径に大きく左右され、分布が既知でないと個数や質量への換算が困難

ISO 16000-34 6.2.14 Fast response aerosol spectrometer

• 原理:帯電粒子が移動度分級後に電極上で捕集された際の電流値から個数・濃度分布を測定
• 特性:サブミクロン粒子を高時間・サイズ分解能でリアルタイムに測定。放射線源不要
• 制限:エレクトロメータのノイズの問題で低濃度の測定には不向き

ISO 16000-34 6.2.15 Low pressure impactor with electric detection

• 原理:帯電粒子を空気動力学径ごとに電極へ衝突捕集し電流から粒径分布を測定
• 特性:捕集粒子を秤量し電流値を質量に直接換算可能
• 制限:動作に真空ポンプが必要。排気中のオイルミストに注意

ISO 16000-37:室内環境のPM2.5質量濃度測定

異なる測定方法間の比較を容易にするために制定。


標準的な測定方法

カットオフ径2.5 μmのインパクタを通過させフィルタに捕集、秤量


考慮・記録すべき項目

• 発生源:人の活動や家電の稼動の有無
• コンディション:室内の温湿度・気圧、天候、換気状況
• 粒子ロス:サンプリング中の拡散やフィルタ上での揮発
• 補完的な測定:時間分解能の高い方法で同時測定

エアロゾルサンプリング用フィルタ

PTFEテフロー(Teflo)フィルタ

膜材質:PTFE
サイズ:Ø25/37/41/47 mm(*ナンバリング付)
孔径(膜厚):2 (46) / 3 (30.4) μm
サポートリング材質:PMP
●膜自体が軽量で正確な質量分析が可能
●ガス吸着が少なく、精度の高いPM計測が可能
●気体・有機溶媒のろ過に最適

フッ素樹脂バインダーガラス繊維フィルタ: TX40HI20-WW

材質:フッ素樹脂加工ホウケイ酸マイクロファイバー
+ガラス繊維織布
最高使用温度:260℃
サイズ:Ø25/35/37/47/55/70/80/110 mm(特注サイズ対応可)
厚さ:178 μm
●一般的なガラス繊維フィルタに比べて吸湿性が低い
●作業環境測定の粉じん測定(フィルタ捕集法)に使用可能
T60A20の後継として販売実績多数※生産販売終了
●ディーゼル排ガス中の粉じんのサンプリングに使用可能
(各自動車メーカー、大学、研究機関で多くの使用実績あり)

石英繊維フィルタ: 2500 QAT-UP

材質:純石英(バインダー不使用)
最高使用温度:1093℃
サイズ(Ømm):
厚さ:432 μm
●優れた粒子捕集効率
●繊維フィルタのため低圧力損失
●煙道中など高温でのサンプリングに最適
●原子吸光分析、蛍光X線分析など幅広い分野に
利用可能

サイズ各種ご用意ございます。その他フィルタについてもお気軽にご相談ください。

分級器:サイクロン

可搬型ミニボリュームエアサンプラー

FRM PM2.5と同等の分級性能のサンプラー

ポータブル型PM2.5測定器

DustTrak™ Ⅱ Model 8530

∅ 37 mmフィルタを搭載でき、
実際の重量と測定データを比較可能

環境省認証機器との校正を行うことで、通常のハンディ測定装置を上回る精度の測定が可能!
• インパクタの取付によるPM2.5カットをした粒子を測定器に導入
• インパクタの交換で容易にPM10/PM4/PM1への切替も可能
• バッテリー式の可搬型PM2.5測定器
• 0.001 mg/m3 (=1 μg/m3)からの高感度測定

DustTrak™ Ⅱ Model 8532
持ち運びやすいハンドヘルド型リーズナブルな価格設定

軽量・小型な壁掛け式IAQモニター


エアロゾルの計測・サンプリング装置は東京ダイレックにご相談ください

※本資料はこちらをクリックするとダウンロードできます。

TEL:03-5367-0891 Mail : info@tokyo-dylec.co.jp