室内空気室と感染リスク指数のモニタリング

Palas社製 AQ Guard使用

COVID-19と室内環境

新型コロナウイルスのエアロゾル感染

当初、WHOはせきやくしゃみによる⾶沫を吸い込む「⾶沫感染」や、ウイルスが付いた⼿で⼝や⿐を触ることにより粘膜から感染する「接触感染」を新型コロナの主な感染経路としてきた。


2020年7月6日 世界32カ国の感染症専門家239人はエアロゾルによって感染するリスクを指摘した報告書を公開(⽶感染症学会の学術誌「医療感染症(CID)」のサイト)


2020年7月7日 WHOはエアロゾルを介した感染の可能性を示唆したうえで、「換気の悪い場所などでの感染の可能性は否定できない」と話した。「証拠を収集して解釈する必要がある」として、検証作業を急ぐ考えを示した。


2020年7月10日 ⽶国⽴アレルギー感染症研究所のファウチ所⻑は「エアロゾル(感染)についてはまだいくつかの謎があるが、ある程度は起こり得るだろう」と述べた。


https://academic.oup.com/cid/article/doi/10.1093/cid/ciaa939/5867798

エアロゾル感染リスクを指摘した報告書の概要

1.ウイルスが呼気、会話、咳の際に、マイクロ⾶沫で放出され、感染者から1~2 mを超える距離でばく露されるリスクをもたらす。また、換気の悪い室内では地上1.5 mの⾼さで放出されたウイルスを含んだマイクロ⾶沫が空気の循環で数十m先まで移動する可能性がある。


2.レトロスペクティブ解析(後ろ向きコホート研究)では、例えば、レストランのビデオ録画のレビューでは、感染者を含む3者間の直接的または間接的接触の証拠は観察されなかったが、その後、他者の感染が認められた。


3.空気中には5μm未満の⾶沫に関連するウイルスRNAが検出されており、ウイルスはこのサイズの⾶沫で感染能を維持することが示された。また、他の研究では、表面上の⾶沫と比較してエアロゾル中で同程度に良好に生存することが示されている。

Morawska and Milton, “It is Time to Address Airborne Transmission of COVID-19”, Clinical Infectious Diseases,ciaa939,https://doi.org/10.1093/cid/ciaa939

エアロゾル感染リスクを指摘した報告書による防止策の提案

1.効果の高い換気

2.高機能の空調フィルターや紫外線殺菌の導入

3.公共交通機関や公共スペースでの過密防止

Morawska and Milton, 2020 “It is Time to Address Airborne Transmission of COVID-19”, Clinical Infectious Diseases, ciaa939, https://doi.org/10.1093/cid/ciaa939

ウイルスの感染リスクに影響すると考えられるパラメータ

ウイルスの感染リスクに影響すると考えられるパラメータ

AQ Guard – More than an aerosol spectrometer

特徴

• エアロゾル粒子サイズの計測と計数が可能な⾼分解能エアロゾルスペクトロメータ(個数濃度PM1/2.5/4/10、TSPの同時計測、粒径分布)


• 温度、湿度、圧力センサ


• CO2センサ (最大5000 ppm 許容値 +/-30 ppm)


• VOC センサ(許容値 +/-15% (実測値) )

AQ Guard – インタフェース画面とビルトインWebサーバー

AQ Guard – More than an aerosol spectrometer

• 単一粒子計数エアロゾルスペクトロメータ 同時に複数のPM値計測、粒子個数濃度、粒径分布をデータ化
• 90° 散乱光センサ
• 多色LED
• 特許取得済みのT-aperture 技術

CO2測定だけでは不十分?

CO2測定のみでは、以下の場合に誤解を招く可能性がある:
  

• 室内空気はHEPAフィルタによりろ過されるが、交換されていない:
   ->CO2濃度は⾼いが、粒子がろ過されるため最終的にはリスクがない。
    不要な交換率が⾼くなり、エネルギー効率と快適性が低下する可能性がある
  

• 室内空気はろ過されてないが、交換率が⾼い
   -> CO2濃度が低いと、交換率が低下し、感染リスクが⾼まる可能性がある

まとめ:
• CO2の測定と上昇は、部屋にいる人の存在を示す。
• 感染リスクが⾼い場合は、積極的な結論は得られない。
• 粒子濃度の変動をモニタリングすることによって補完できる

なぜ粒径分布は重要?

• 感染性粒子の平均直径は0.3~0.5μm


• このサイズ領域の個数濃度も関連する


• ⾼感度な粒子数濃度が必須


• 「シンプルな」PMセンサーでは、その領域の粒子を特定することが難しい(質量感度が低いため)


• 粒子数濃度は重要な役割を果たします

AQ Guard – 感染リスク指数 Infection Risk Index (IRI)

CO2濃度と粒子数で感染リスク指数(IRI)を算出国際的な学術誌に基づく計算式を使用


主要パラメータ
• CO2
• CN
• 人数 (30名と仮定)
指数の変化は異なる色で表示

AQ Guard – 感染リスク指数 Infection Risk Index (IRI) 続き

Rudnick,S.N.and Milton,D.K(2003)は、呼気エアロゾル濃度の代用としてCO2を用いたWels-Riley-Equationから基本再生産数を計算する式を導出しました。
AQ Guardの感染リスク指数はこの式に粒子の沈降と濃度変化を加え、以下のように計算しております。

Rudnick, S.N. and Milton, D.K (2003). “Risk of indoor airborne infection transmission estimated from carbon dioxide concentration”. Indoor Air, 13(3), 237-245.

https://doi.org/10.1034/j.1600-0668.2003.00189.x

AQ Guard – 感染リスク指数 Infection Risk Index (IRI) :例

0.3 µm未満の粒子で増えたPM1の値

AQ Guard – 空気質指数 (AQI)

空気質指数はPM2.5、PM10、CO2、TVOCの数値を基に算出される。

*CITEAIR project, http://citeair.rec.org/home.html

測定例① 教室での検証 – 感染リスクの判別

バックグラウンド:
感染のリスクを効果的かつ効率的に(エネルギー消費)削減するために、HEPA空気清浄機と組み合わせてさまざまなシナリオで空気交換率を⾼めるために取られた対策の分析

• 測定データに基づいて繁再生産数(R)を決定
• 国際的な学術誌に基づく科学的計算を使用 .
• 主要パラメータ
   • CO2
   • CN
   • 人数

測定例① 教室での検証 – 感染リスクの判別(続き)

700 ppmまでの減少できたが、短時間で最大レベルに急増。このような条件は不必要な換気、不快感および、空調費用の増加へとつながる。また、湿度の低下と感染率の上昇へつながる場合もある。

測定例② 議事堂

ソーシャルディスタンスを取る事がが不可能な場合には、粒子数濃度とCO2のモニタリングにより、空気交換率が十分で感染のリスクを低減できるかどうか、把握することが出来る。

測定例③ 鉄板焼き屋(国内)

●鉄板の上には大型換気設備

●CO2濃度は600 ppm以下

● 粒子の質量濃度(PM)は肉のフランベ時や客の喫煙時に上昇

●感染リスク指数は最大で0.01persons/hourと低い

●この環境下ではエアロゾル感染するリスクは極めて低いと考える

AQ Guard仕様

【ご参考】粒子種類、粒子計測器種類、フィルタ種類の例

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TEL: 03-5367-0891 Mail: info@tokyo-dylec.co.jp