ガス成分の測定のための捕集方法~環境省PM2.5成分測定マニュアルに沿って~

フィルタパック法(NILU)

大気試料を、各々前処理が施された4段のフィルタを通過させることで、粒子状物質や様々なガス成分を捕集する

H28年4月 PM2.5インパクタの取付が、PM2.5ガス成分測定マニュアルに盛り込まれた

フィルタパック法(NILU) + PM2.5分級

NILUフィルタホルダの段数を増やし、インパクタをセットすることで測定誤差を減らす

NILU式フィルタパック用ホルダ

6段PM10&PM2.5インパクタ付
   @20L/min 用(アルミ製)
   @10L/min他 用(アルミ製)
   @20L/min用(ポリカーボネイト製)
   @10L/min他用(ポリカーボネイト製)
・5段 PM2.5インパクタ付
   @20L/min 用付
   @10L/min他 用付
   @20L/min用(ポリカーボネイト製)
   @10L/min他用(ポリカーボネイト製)

既存の4段オープン型を6段にアップグレードする場合

・ミドルステージを2段増設する  
・PM10・PM2.5インパクタを増設する
アルミ製 2.5 or 10 µmカット@20L/min       
アルミ製 その他のカット径と流量組合せ          
ポリカーボネイト製 2.5 or 10 µmカット@ 20L/min  
ポリカーボネイト製 その他のカット径と流量組合せ   

フィルタパック法(MCI)

MCIは通常、2段+バックアップでPM2.5を捕集するための装置。
NILUと比べ、気密性に優れる

段数を増やせば、フィルタパック法にも応用可能

フィルタパック法(MCI)+PM2.5分級

MCI式フィルタパック用ホルダ
・6段(PM10&PM2.5インパクタ@20L/min 付)
・5段 (PM2.5インパクタ@20L/min 付)


既存の2段+バックアップ型を5段+バックアップにアップグレードする場合

・ミドルステージを3段増設する
・スペーサー用テフロンパッキンを追加する
・フィルタ支持網を追加する
・ホルダ留め具を改造する

ホルダ留め具は2段+バックアップ用に設計されている

フィルタパック法の注意点

・ガス成分と粒子状物質との化学反応に起因して、ガス成分及び粒子状成分の
 正負の測定誤差(アーティファクト)が生じる。
 ※環境省 PM2.5「ガス成分の測定方法」マニュアルより抜粋

・NILUは、締込みが甘いとリークする
 →NILU締め具が推奨される
 →またはMCIの使用が推奨される

・PM10/PM2.5インパクタで、実測によりJIS法に沿っていることが確認済み
 なのは、20L/min用のみ。
 他は理論値で設計されている。

デニューダー法

デニューダーで前処理することにより、アーティファクトを防ぎ、より精度の高いガス成分捕集が可能に(デニューダー法もアーティファクトが無いわけではない)

ハニカムデニューダー

アニューラデニューダー

ハニカムデニューダー法

ハニカムデニューダー構成例(Thermo製 組成分析用サンプリングカートリッジModel 3500 ※デニューダー2個含む)

カートリッジ種類:10L/min・PM2.5用
         10L/min・PM10用
         16.7L/min・PM2.5用16.7L/min・PM10用 
    
    【オプション】
    ハニカムデニューダー(予備品)

アニューラデニューダー法

その他のガス測定法

【URG社製空気中イオンモニター URG9000D】

・下記4チャンネルを連続測定
①陰イオン粒子 ②陰イオンガス ③陽イオン粒子 ④陽イオンガス
・検出器にはThermo Dionex型ICSが用いられる
・1時間毎の無機イオン成分データを連続で得られる
・フィルタ捕集プロセスが無いため、アーティファクトの影響を受けない
・欧米やアジア各国で多数の納入実績
・第33 回エアロゾル科学・技術研究討論会(2016.8.31~9.2@大阪府立大)にて、米国環境保護局(EPA)の研究員が本装置を用いた研究を紹介

※注.環境省マニュアルに記載のある方法ではありません



ガス成分の測定のための捕集方法については 東京ダイレックにご相談ください。
※本資料はこちらをクリックしていただくとダウンロードできます。

TEL: 03-3355-3632(代表) 075-672-3266(西日本営業所)
mail: info@tokyo-dylec.co.jp