オイル中のエアレーション計測
各種オイル(エンジンオイルやATFなど)中に含まれるエアレーション(気泡)は、エンジンやトランスミッションの機械的耐久性や信頼性に悪影響を及ぼすとされており、各種部品や装置の研究開発に対して重要なパラメータとなります。
エアレーション混入と影響

エアレーション計測の必要性
オイル中のエアレーション(気泡)混入率を定量化することは、エンジンやトランスミッションの設計および研究開発において重要な課題となります。
現在、主流となっているバッチサンプリング方式では、リアルタイムに計測することは安全上難しく、またリアルタイム性にかけるためエンジンやトランスミッションの運転/負荷条件にあわせた計測に対応しておりません。そこで、研究/開発に役立つオイル中のエアレーション評価置をご紹介します。
エアレーション評価装置
DSi社製 Air-Xシリーズ
仕様
■計測レンジ:0% ~100%
■サンプルオイル必要量:0.5 ℓ以下*ホース⾧により異なる
■データ取得時間:1秒から最大数時間まで設定可能(条件による)
■対応温度レンジ:-10℃ ~160℃(Air-X/Compact Air-X) -40℃~140℃(SC Air-X)
■対応圧力レンジ:
Air-X:最大10bar/COMPACT
Air-X:最大8bar /SC
Air-X:最大4bar
■計測チャンバー内流量:
• 内部ポンプを使用して0.5L/minから5L/minで流量調整可能(Air-Xのみ)
• AIR-Xソフトウェアを使用し、リモート制御可能
■エアレーション計測精度:
• 計測時間10秒設定時:0.5%
• 計測時間100秒設定時:0.2%
Air-Xシリーズ特徴
● Air-Xシリーズはオイルパン/オイルギャラリーから計測器に連続的に供給・循環しているため、リアルタイム(最短1sec)で高速かつ正確なエアレーション混入率の測定が可能
●オイル毎にキャリブレーションを実施するため、高精度の計測が可能
● 10bar(Compact Air-Xは8bar、SC Air-Xは4bar)のオイルギャラリーなどの高圧環境下のエアレーション計測に対応
● 気泡径に依存しないエアレーション計測に対応
● チャンバー内にカメラを搭載しており、流体の状態確認および記録が可能

Air-Xサンプリングフローライン
Air-Xシリーズ計測原理
X線透過率による密度を計測する理論に基づいています。
流体に低線量のX線(Cd109)を照射します。この時チャンバー内の流体に対するX線透過量はエアレーション混入率が変化することで増減します。
エアレーション混入率が高い流体は密度が小さくなり、X線は抜けやすくなります。逆に混入率が低い流体は密度が大きくなることで、X線量は抜けにくくなります。下部図の通り、検出部でのX線量を測定することで、エアレーション率を算出しております。

Air-X ソフトウェア画面

エアレーション発生&計測装置

DSi社製 Air-Mix
仕様
●発生可能エアレーション率:0%~25%
●計測レンジ: 0% ~100%
●オイルタンク:10 ℓ *別途お問い合わせ
●発生可能オイル流量:1~20L/min
●対応圧力レンジ: 最大10bar
特徴
●計測器とエアレーション発生器の一体型構造を採用
●オイル流量、温度、エアレーション発生率を任意に設定可能
ご質問および装置のデモ等お問い合わせください。
※本資料はこちらをクリックするとダウンロードできます。
TEL: 03-5367-0891 Mail: info@tokyo-dylec.co.jp